自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

ダイナミック機 暫定まとめ

BAでどんなに多ドラにしても、高性能なダイナミックドライバ1発には敵わない。

解像度や空間、再現性など色々な評価指標があって、BAでもある指標の高得点が出せる音作りは可能だと思う。例えば、超解像度のイヤホンなど、うまく作れば刺激的な音は出せる。

だが、とてもよく作られたダイナミックドライバ機と聞き比べてしまうと、何かで負けていることに気づく。

それは、「楽しさ」。

聞き比べないとわからないかもしれない。個人的な好みや、音楽のジャンルもあるだろう。

だが、私は「楽しさ」ではダイナミックドライバが、圧勝すると感じている。

 

自然な感じの音のつながり、低音域の迫力。

特にシマッた低音を少し多めにして聞く気持ち良さは格別だと思う。

まぁ、私はガッチガチのプラシーボ人間なので、大外ししている可能性もあるけどね。

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てな訳で、ダイナミックカスタム機を作るときのベースとなるイヤホンについてまとめたいと思う。例示するイヤホンは以下の4機種としたい。

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写真左から、

①dita answer

ゼンハイザーIE800

③dita dream

SONY ex1000

 

以下には、一般的な評価指標での「カスタム化した場合」の印象を示す。

 

◯解像度

①answer ②IE800はほぼ同等。BA10発クラスの解像度に若干劣るものの、全く不足を感じないレベル。

④ex1000 は、①や②より頭一つ抜き出ている感じ。この辺りの解像度で全く十分だと思う。

③dreamは、BA10発クラスを余裕で蹴散らすくらいの解像度。だが、線は細くない。うまくチューニングすれば、まさしくdreamな音だと思う。

 

◯空間

全機種ダイナミックらしく、かなり広いが、

その中でも③dreamはかなり広い。しかし、④ex1000 はめちゃくちゃ広い。へんな誇張があるわけではなく、伸びるべき音がどこまでも伸びる感じ。オープン型の「ヘッドホン」に負けないレベルだと思う。

 

◯高音〜低音の幅

②IE800はドライバがこの中では最も小さいため、出る音の範囲が狭め。特に超低音は少ない。しかし、それが気持ち悪いという事は全くなく、この幅の中で気持ちよく聞かせてくれる。逆にこの位の幅しか必要ないように感じさせてくれる。

④ex1000 は、ドライバが16ミリとかなりデカイため、一番低音まで出せる。バスドラの重さが飛び抜けている。低音を聴きたい時には是非使いたい。

ditaの両機種は似たような傾向。dreamの方が中域が多い。

 

◯低音のシマリ

当然、全機種低音は中域や高域に被らない。

①answerはいたって標準的。普通こんな感じの緩み方だと思う。

②IE800は、answerより若干シマる。というか、answerより下が出ないぶんスッキリ聴ける感じ。

④ex1000 は、answer、IE800よりもずいぶんシマル。しかもかなり低いところから出てくる。

だが、あまりに低い低音は気持ち良さを邪魔することもある。ロックには良いが、ベースラインを追いたいソウルにはIE800の方が気持ちいい傾向がある。

③dreamの低音はすごい。ex1000 ほど低いところから出るわけではないが、雑味の少ないシマッた低音が力感をもって聞こえる。但し、気温や体調でずいぶん変わる。。。

 

◯カスタム化の容易性

ダントツでIE800が簡単。筐体を無加工でカスタム化できることが多い。

他の機種は筐体を切断する必要がある。また、部分的に筐体を削る必要もある。

全部、金属筐体だから、電動工具がほしいところ。

 

◯調整のしやすさ

これは、ex1000 がダントツ。

筐体の調整ネジがとてもいい仕事をしてくれる。

次点はIE800。ドライバが小さいので自由度が高い。

 

◯背面の空気抜き

背面の空気抜きは、低音の大きさと空間の広さに影響する。

ex1000 では、大きめの穴が必要。

IE800では、そこそこ大きめの穴がいる。

answerとdreamでは、穴は無くてもいける。

 

 

以上、いろいろ書いてみたが、カスタム化を前提とするなら、IE800がオススメかな。IE800で飽きてきたらex1000 がおススメ。2ランクほど高い段階が見えると思う。

 

 

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夕焼けが綺麗な日だった。

春の空も気持ちいいな。

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