自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

イヤホンの空間の広さ

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intime の轟が育ってきた。

レジンがカチカチに固まってきたのだと思う。

音の傾向自体は大きな変化はないが、雑味が減少してそれに伴って空間が異様に広くなってきた。IE800カスタムより明らかに広い。

音の深みでは、IE800の方が味があるが、十分に比較対象になるとおもう。

 

空間が広いことを、「ヘッドホンのように広い」と例えることがあるが、それとは少し違う。どこまでも抜けていく広さではなく、一定の空間の中で美しく響く感じ。その辺りは、開放型ではないので良しとしたい。

 

空間の広いイヤホンを作る方法を探ることを当面の目標にしていたので、intime 製品に加え最近の知見から、理由を整理してみたいと思う。

 

①挿入角度

ドライバから鼓膜までを可能な限り直線的に配置した。intime の製品も直線的な配置にはかなりこだわりを持っているので、上手くハマったんだと思う。

 

カスタムシェルの場合はイヤピースを使って聞く場合より直線的な配置が可能になる。

高音は直進性が強いので、音の通路を曲げると必然的に減衰する。まず、重視すべきポイントはここだと思う。

ドライバからの高音を可能な限り鼓膜に向かって直線的に出してやるイメージで配置する。高音や低音の音量バランスの調整は課題として残るが、別の手法で調整すべきだと思う。

先ずは細かな音まで鼓膜に届けること。。

 

 

すこし脱線するが、小話を。。

「高音は解像度に寄与し、低音は空間の広さに寄与する。」と言われることがあるが、私の考えは少し違っている。

コンサートホールをイメージした時、遠くの壁からの反響音は低音主体である。この音が広さを作ることに異論はない。しかし、この反響音だけだと、空間には透明度は出てこない。

ステージ上の硬い床などで反射した音や、シンバルからの直接的な高い音も空間を感じさせるには大切なのだと思う。

空間を感じるための要素は広さだけではなく、緻密さや透明感なども含まれると思う。空間が澄み渡ってはじめて、その空間の心地よい広さを感じるように思う。

イヤホンを考える上で、低音の力量のみならず、高音域の繊細さも大切にしないと空間は広がらない。広がったと感じられない。そんな視点でいろいろ試してみようと思う。

 

②多ドラ化(ハイブリッド化)

intime の製品には、独自のセラミックツイーターが使われており、ハイブリッド形式のイヤホンに分類される。

だが、このツイーターの受け持つのがかなりの高音域に限定され、聞こえてくる音の大部分がダイナミックドライバの音になる。この為、全くハイブリッド的な違和感を感じない。また、セラミックツイーターはBAドライバと違い、ダイナミックドライバの様な振動の仕方をする。

轟カスタムでは、前項の直線配置に合わせて、このセラミックツイータの音が素直に耳に到達するため、細かな音のニュアンスが聞こえ、結果として空間を広く感じるのだとおもう。

 

一方、IE800は単純なダイナミックドライバ機だが、全く過不足を感じないのも事実だ。現状では、ハイブリッド機の多くは、不足するダイナミックドライバのチューニング力を多ドラ化でごまかしているように感じられて仕方ない。

しかし、ドライバの数や方式を増やすのはとても可能性に溢れている。ハイブリッド機には、ダイナミック機には到底到達できないようなプラスαを期待したい。

 

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③低音域の位置付け

上の写真はT8iE のドライバ前面。かなり複雑な形の部品が使われており、ドライバの端の方から、細い管状の隙間を伸ばしていた。

音がこの隙間に入り込み、反響して戻ってくるはず。しかも、細い管なので低音が戻ってくるはずである。

 

この方法だと、低音の締まりを若干犠牲にしているようにも感じられるが、T8iE では不快感を感じなかった。低音についてはこのような考え方で空間の広さに寄与できるかもしれない。

一度実験してみよう。

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空間を広げる方法がすこし見えてきたような気がする。

 

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久しぶりに自転車の部品を購入した。

ボスフリーの7速。一番小さい歯数が11となっている!数年前はボスフリーの歯数といえば14くらいだったと思う。こんな製品はなかった。便利な世の中だな。早くつけたいな。(^^)