自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

チューニング 高音対応

DITA answerカスタムのチューニングを進めている。

チューニング前は、高音域が繊細に出ていて、これはこれで他にはない気持ち良さ。だが、せっかくの気持ちの良い低音が迫力不足となる。

 

以前記事にした、カナル先端部を「削り込む」チューニングは、左右のバランスを整えたり、高音域を強化するには使えるのだが、高音を抑えたい場合には使えない。

そこで、高音部を抑えるチューニングメニューを整理したい。

 

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できあがっているイヤホンで、高音部を抑える方法は、大きく2つになる。

 

①スポンジ等、フィルター

写真で左の2つは、スポンジ。RHAやアコースチューンの既製品をバラした際にとっておいたもの。

こんな感じのスポンジを少しづつ切りギザミながら、ベストを探っていく。

方法は簡単。ピンセット等で押し込むだけ。

 

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カスタムイヤホン作成用の、フィルターもある。色ごとに抵抗が決まっていてBAドライバで作る際には使いやすいが、細かく追い込もうと思うと使いにくい。

 

この、スポンジやフィルターは、まさしく、高音部をガッツリ削ってくれる。さらに、高音ほど無くなるので、極高音とかはほとんどなくなってしまう。

この為、シングルドライバで使うと、音が落ち着きすぎる。また、中域が前に出すぎることもある。

 

今回も、軽く様子を探るために使用しただけ。最終的には採用しなかった。

 

②音導管を細く

当然、細くしすぎるとこもってしまう。

今回は4ミリの音導管を2ミリまで追い込んだ。ただし、2ミリにした部分の縦方向の長さは3ミリ程度。縦方向の長さでも効果が変わる。

上の写真では右側の二種類が材料としてあげられる。

ビニールパイプは、加工性が良く、適した長さを探るのに都合が良い。ただし、ビニールパイプは、若干中域がキツくなる。高音域も丸くなりすぎるかな。

 

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そこでこんな感じの電工部品を加工して金属部品を作成した。

外径4ミリ、内径2ミリ。塗装がしてあるが、銅でできている。

 

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適当な長さに切断し、必要箇所を磨き込んだ。

音の入る方向は、すり鉢状にした。

対して、音の出口はできるだけ直線的に切り落とした状態とした。

磨きこんだ状態の写真は撮り忘れたので、下の写真を参照。

 

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磨き込むには時間がかかるが、装着後は意外に使いやすかった。

イヤホンの挿入深さで、左右のバランスを変化させられる。まずはコンマ数ミリ単位で挿入深さを探った。

今回の場合、左耳の方が1ミリ程度深くなった。

また、挿入深さを決めた後、更に追い込むために、銅の部分の内径をコンマ数ミリ削りこんだ。銅は柔らかいので、デザインカッターで作業可能。

今回は左耳のみ削り込んだが、緑の矢印の部分の角を少し落としてやると、空間が広がり、左右のバランスが整った。

 

 

金属の種類によって音がかわると言う説もあるが、私はまだ全然実感していない。

だが、金属製部品で内径を操作してやると、高音ほど減衰するような事もなく、バランスよくチューニングできる。空間の広がりが気持ちよく感じられる。この音は癖になりそうだな。

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