自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

チューニングの特徴など

f:id:domingo55:20210419120816j:image

dita dream。

だいたい気持ち良くは聴けるのだが、チューニングには終わりがないというか、触れば触っただけ音が変わっていくのでなかなかやめられない。

だが一方、チューニングのやり方が概ね固まってきたので、dita dream以外のイヤホンも煮詰めている。

 

チューニングは自分好みの音に近づけていく作業なので、イヤホンごとのキャラクターの差が少なくなっていく。特に高音〜低音のバランスなどチューニングで変化させやすい項目はイヤホンごとの差が出にくい。

差が出やすいのは、エッジの立ち方や、解像度、空間の整理具合など。その辺りを意識しながら改めて幾つかのイヤホンをレビューしてみたい。

 

レビュー対象は、基本的には私が気に入って使っているものたち。

ちなみに、RHAのT20などこれまでのチューニング手法ではNGとしていた機種も、今振り返るとなかなか良さそうなモノもある。そのうち手をつけたい。

 

f:id:domingo55:20210426073739j:image

①dita answer

カナルを短く切り詰めて、チューニングを改めている。左右のデザインが異なるのは、途中で面倒になったから。多分このまま使うと思う。

 

 dita dreamより大きく劣る訳ではないが、雰囲気は大きく異なっている。充分テイストに溢れているが、手持ちのイヤホンの中ではちと個性の主張が少ない。

低音は量が多めだが、力感が強い訳ではなく暖かい。中域から高域にかけてのエッジも強い訳ではないが、明瞭。

解像度は、他の高級機に比べて若干落ちる。ここは残念なポイントだと思う。このため、低音付近の空間が平面的になることが多い。

 

f:id:domingo55:20210426073937j:image

②アシダホン

この子もカナルを切り詰めている。カナルを切り詰めることで、若干遮音性が悪くなるものの、左右のバランスを取りやすいのは大きなメリットだと思う。

まず、低音が太く強い。10ミリクラスのダイナミックドライバとは明らかに鳴り方が違う。この音を聴くと、低音については大口径が正解だと勘違いしてしまう。あくまで低い音が得意というだけで、優れた低音を出してくれるのとはちょっと話が違う。(詳しくはdreamの項で述べたい。)

エッジが強めに出るため、解像度的な感じは不足を感じない。だが、解像度そのものが抜群に高い訳ではない。低音とのバランスでなかなか楽しく聴ける。外で使うのなら、ベストチョイスの一つだと思う。

f:id:domingo55:20210426074710j:image

ゼンハイザー IE800

現時点では手持ちのイヤホンの中でベストな音を出す。カナルはあまり切り詰めていない。また、音導管を他のイヤホンより太くしている。そのためか、左右のバランスは合わせやすかった。

 

空間が広く前後左右、上下とも空間が詰まるところがない。

解像度も非常に高く、驚くほど細かな表現を聞かせてくれるが、エッジそのものは柔らかい。その為、安心して音量を上げながら楽しめる。

低音も意外なほど出してくれる。極低域は出ないが全く不足を感じない。逆にベースラインより下の空間に余裕が生まれるため、下方向の空間が整理されて他では聴けない空間表現がクセになる。名器の一つだと思う。

 

f:id:domingo55:20210426075619j:image

④dita dream

まぁ、本当に何度も何度も組み直している。20回は超えてるんじゃないだろうか。。。

音導管の太さからユニットの角度や位置、固定方法など、この子をベースにいろんなアイデアを得ている。

 

解像度は、最高レベル。音のエッジはキツめ。空間はかなり整理され見通しが良い。

低音が素晴らしく、特に低音楽器の細かな表情が感じ取れる。ベースの弦の細かな振動が伝わってきて感動する。

 

但し、IE800と比べると上の方の空間表現を少なくしすぎたと後悔する。解像度の高さから現状でも不満はないが、そもそもdreamの空間はこんなものじゃなかったと思う。

前述の低音を感じ取りやすくするために、音導管を細くしすぎたと思う。

f:id:domingo55:20210426080412j:image

てな訳で、また解体。シェルを作り直したいと思う。

dreamはチタン製。硬く傷がつきにくい。この筐体のおかげで不安なく解体できている。

d( ̄  ̄)

 

f:id:domingo55:20210426080547j:image

⑤intimeのTI3

久しぶりにちゃんと聴いてみた。

メインイヤホンからは外れていたが、意外なほど楽しく聴ける。

ハイハット付近が強めに出てくるが、刺さったり雰囲気を壊したりすることはない。また、低域も量感たっぷり。ウォームよりの低音なのに、収束が早くモコモコしない。

この子も復活させたいな。

 

f:id:domingo55:20210426081024j:image

雨上がり、一瞬、色彩が輝く。

緑が淡い、春ならでは。