ドラムを叩くときに聞くバスドラの音は、音の立ち上がり部分に高い音が混じる。
フエルトの塊を鉄の棒の先端につけたビーターで打面を蹴飛ばしているわけだから、そのフェルトと打面が僅かに接触する音が混ざる。
その後、打面から出る「トン」という音が来て、更にタイコの内部で響く低い音が響く。
最後に、シェルに僅かに残っている振動の雰囲気が続く。
スネアの音なら、シェルの深さで音が大きく変わる。
深いシェルだと「ダン」と長い音。スナッピーも結構響かせるチューニングが多い。
対して浅いシェルだと「タ」と短い音。スナッピーもタイトに張る人が多いと思う。
この浅いシェルで、タイトに張ったスネアの音が、新鮮に聞こえるかが気になる。
IE800 カスタムで初めて、バスドラに残る残響を感じることができた。
浅いスネアの音も綺麗にまとまりだした。
BA10発クラスでも細かい音は聞き取ることができるのだが、バスドラやスネアの響きっぷりがより自然でハッとさせられるのは、IE800 カスタムだ。音の自然な、本来あるべき姿を見せてくれると思う。特に残響音の部分で奥が深い。ジャズや小編成の楽曲を落ち着いて聞くにはベストだと思う。
でも、BAも全く悪いというわけではない。
残響音なんて、いろんな楽器が一度に音を出すと打ち消されてしまう。邪魔になると感じる人もいるかもしれない。
元気のいい曲、音数の多い曲を楽しく聴かせてくれるのは、BAの方が可能性があるように思う。もとい!BAを含む多数のドライバで作られたイヤホンの方が可能性があると思う。
さてと。
いよいよ、ダイナミックドライバ多ドラ機の再開だな。
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