自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

音の求め方

また、抽象的なタイトルをつけてしまった。

どんな音を求めて、その結果としてどんな風に「耳か育つのか」考えてみたい。

 

 

音楽に対する嗜好は変化していく。触れる音楽によって、欲しいと思える音は変化していく。

ハードロックが好きな時代は音はなんでもよかったように思う。ジャズ的な手法に触れた時代にはじめて細かな音に関心が向いた。また、ドラムという楽器を演奏するためにベースラインには特に注意を払うようになった。そんな経緯から、イヤホンを作り出した時期には、ベースラインを主体とした低音を気持ちよく聴くことを重視していた。

 

低音主体。ねちっこく、重厚であればあるほど、低音楽器の音は耳に入ってくる。だが、中域から高域の魅力は随分失われていたと思う。いまなら、変なバランスだと思うが不思議と不満を感じなかった。

この時代は、ダイナミックドライバを限界まで多く詰め込んだような多ドライヤホンに夢中だった。

 

次に空間の広さに関心が移った。同時に中域から高域への関心が少し高まった。

この頃はダイナミック単発にこだわっている。単発ゆえに音の自然さが際立っており、バランスが良かったと思う。だが、まだ聴いている音、求める音は「低音」だった。

 

その次に、16ミリドライバに取り組んだ。ベースラインの下の低音を聞き出すと、聞く音の嗜好が変わってきた。低域の空間が整理されて、低音楽器の音が掴みやすくなり、低音の音量が小さくても満足できるようになったと思う。最近の作品を見ると、以前の作品に比べ低音の量が随分少なくなっている。

低音の量が少なくても良くなったおかげで、やっとで中域から高域への関心が高まってきた。

 

特に高音域の質は、追求すべき課題だと思う。

例えば、ダイナミックドライバとBAドライバ、intimeのセラミックツイーター等は全て違う鳴り方がする。

音楽的に、どれが良くてどれがダメなのか、私にはまだわからないのだが、生っぽい音、エフェクトがかかったような音、鋭い音、柔らかい音。

同じハイハットの音でもこんなに違うのかと驚く。。

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ここまでふりかえってみて、

その時の音楽的関心の高い音。つまり、刺激を求めて刺激的なイヤホンに傾倒していたことがわかる。「良い音」の定義は曖昧なくせに、だからこそ刺激が強いと楽しく感じられてきた。

だが、イヤホン作りの知識が増えるに従って、少しづつ求める音も変わってきている。

この過程を通じて、耳が育っていくことを信じて。。d( ̄  ̄)

 

でもやはり、音楽は「中域」なんだろうな。

そんな予感がある。

 

 

 

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さてコロナが少し落ち着いてきた。

また仕事の日々なのだが、この間、自分の仕事の仕方について色々と考えることができたと思う。

感染予防とか、そういう視点ではなく、これまでの働き方、間違ってない???ってね。

d( ̄  ̄)