この間、dita dreamをめちゃくちゃいじり倒した。
左耳は一度解体して再度組み直している。
得られた知見も多いが、sp1000は鬼門だった?と思えるほどチューニングが決まらずqp2r に戻ろうかと何度も考えた。
sp1000が難しい理由は大きく2つ。
一つ目は解像度が高く、音の定位もしっかりしているため、イヤホン側でちょっとでもバランスが狂うとめちゃくちゃ気になってしまう。
例えば、極低音の沈み込みなどが左右でズレるとめちゃ気になる。
二つ目は、低音域が少ないというか、中高音が多く、制振の塩梅によっては刺さりまくって聞いていられなくなる。失敗した時は耳が壊れる程痛くなった。良質な低音は存在するのだがそれを取り出すのがなかなか難しい機種だった。
qp2r を使い続ける方が幸せだったと確信するが、苦労して得られた知見は多い。その意味では無駄な出費ではなかったと信じよう。。。
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さて。忘れないうちに、チューニングメニューと効果、最終的な結果をまとめておきたい。
①音導管を左右で違う太さに
音導管を細くすると低音量が多く聞こえる。というか、高音が少なくなる。結果として聴くボリュームも上がる。
今回、左右の音導管の太さを変えてみた。左耳だけ少し細くすることで低音バランスを取ることを狙った。確かに低音のバランスは取りやすくなったが、音導管を細くしすぎると、ボーカルのちょい上辺りで変なピークが出て、そのピークを消せなかった。
結果、左右の音導管の太さは同じにしている。
②カナルを長く
音導管の太さはそのままに、カナルを少し長くする事で、低音増強の効果はある。
ただし、そんなに劇的に変わるわけではない。ちょっとしたバランスを調整するレベルかな。
今回は3ミリ程度、左を長くした。
以前、dita answerで、金属部品を使ってカナルの長さを調整したが、このアイデアがとても良かった気がしている。
再度、DREAMでも試してみたい。
④カナル先端部の形状
これは、めちゃくちゃ効いた。
耳に挿入した際、イヤホンがあたる部分がわかると思うが、そこを少しづつ削って、イヤホンの角度を調整した。
ほんの僅かに角度や挿入深さが変わるだけだが、効果は大きかった。
私の場合、円錐型、キノコ型にしておく方が耳の痛みも少なく、密着も得やすい。結果として深い低音が感じやすくなった。
⑤シェル内の制振
シェル内の制振量を少なくすると、低音が「緩く」なる。結果として低音量が多く感じられたり、低い残響音が感じられるようになる。但し、逆に締まりのない低音となる。
今回は、初めは制振を極力少なくしたが、ボーカル付近の変なピークを誘発することにもなった。
最終的にはグミレジンでガッツリ制振した方が、低音域の表情が感じられ、良い結果になった。
制振はあくまで、低音域のどんな表情が欲しいかをメインに考えるべきであって、低音量自体は音導管の太さで考えるべきと、結論した。
⑥イヤホン筐体自体の制振
筐体にオモリを貼り付けたり、レジンを塗ったりする事で主に高音部の暴れを制御できる。
今回は、レジンをモリモリに盛ったり、オモリを貼り付けたりしたが、効果は僅かだったので最終的には全部外した。
⑦音抜き穴
qp2r では、音抜き穴を拡大すると低音が増えるような感覚があったが、sp1000では、低音に加えて中域もかなり変化した。
また、穴を開ける場所も変えてみたが、大きな差は感じられなかった。
結果的に、極小の穴を開けるだけとした。
⑧アコースティックホーン効果
音の出口をラッパ状等に拡大すると、高音が強調される。これをアコースティックホーン効果というらしい。
カナル先端部を軽く削る事で明らかな効果を得ることができたが、今回は高音のみならず、低音もかなりの差を感じた。
よく、「ツイーターがベースを連れてくる」などと言われるが、それを明確に感じられた。
以上。
まだいじるのだと思うが、まぁまぁ、こんなもんなか?って言う音が出せだしたのでとりあえずは落ち着くことにした。
出音は、低音マシマシ。sp1000ssで、sp1000cp以上の低音を目指したが、まぁまぁ達成できたと思うのだが。。。
他のイヤホンでもイロイロ試してみたい。
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