自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

RHA T20 第2章①

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EA-HF1 カスタムは大成功だったと思う。カスタムシェルとノーマルの筐体との接触部分の作り込み方で音が大きく変わる事がよくわかった。

また、カスタムシェル自体の造形も、もっともっと自由でいい事がわかった。

写真は、横から見たところ。カスタムシェルは、かなり薄く、丸く整形できた。

 

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そんなわけでRHAのT20である。

数年前に音質が気に入り二台も購入した。だが、ほとんど使っていない。。。

この当時は、カスタムシェルの中に入れてしまう事に拘っていた。多少はみ出させる事も意識はしているようだが。。d( ̄  ̄)

音は低音がスカスカ。また、高音域はよく伸びるので、作り方によっては気持ちよくなるはず。

 

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筐体はステンレスなので、分解は簡単。一番硬いレジンでガチガチに固めていた。

 

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新しいシェルに入れる。

EA-HF1 の時の考え方を参考にカスタムシェルは、極力薄くしてノーマルの筐体の形を活かさられるように考えてみた。

まあ、記事にすると一瞬だが、この形になるまでかなり時間を使っている。ちなみに、筐体のステンレス部分は磨き込んでピカピカにしておいた。

この状態から、試聴を繰り返しながら音を調整した。

 

①最小限のレジンで、音が漏れないようにだけした状態では、低音がスカスカ。。高域もなんだがキンキン。この結果は意外だった。もっと低音が盛大に出ると思っていた。密閉が不十分だったのかもしれない。

 

②最小限のグミレジンでドライバ筐体を固定。普通に低音が出だした。このイヤホンは筐体がステンレスでめちゃ重いので、ある程度固定する方が良いのかも知れない。

 

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③ハードレジンで、フェイスプレート

この時点で普通の音になった。だが、低音量は物足りない。

思ったより格好良くならなかった。ブルーシェルがだめだったかも。。

 

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取り敢えず音出し。

音はかなり鮮明に迫ってくるのだが、EA-HF1 と比べると空間があまり広がらない。特に前後に平面的。

この差はなんだ?レジンが固まるのを待ってもう少し考えてみたい。何か組み方悪かったか??

d( ̄  ̄)

 

 

EA-HF1 カスタム④

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チューニングに着手した。

先週組み上げてから1週間の音質変化は、いつものカスタムイヤホンと同じ。

レジンの硬化に伴って、じわじわと低音が締まっていく。

今回は少し締まりすぎた。もう少し低音が欲しい。

また、筐体全体のデザインも見直したい。ドライバユニットの約半分がレジンに埋もれているが、もっと見えるようにする方がカッコいいはず。

 

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リューターやらカッター等でごりごりとけずりまくり、ノーマルの筐体の多くを露呈させた。今回はシェルの作り方を変えたので、冒険のつもりで初めての手法を使いまくった。良い経験になったな。

音も変わるだろうと予想していたが、とてもいい感じに低音域の量感が増した。

見た目、音質共に満足だ。d( ̄  ̄)

DITA dream 程の感動はないものの、ボーカルやベースは近く、差がかんじられる。現時点では、ローテーションさせても大丈夫だと思う。

あ。高音も上に上がってきて、上方向の空間が広がってきた。

 

 

低域の質感は、ちょっとしたことで大きく変化する。最近調整に使う方法は下記の3つ。

 

①カナルの太さ。

耳道に密着すれば良いと言うのではない。低音の力感を変えるために軽く密着させるか、キツく密着させるかで調整する。

当然、キツメに密着させる方が低音が沈むが、やり過ぎると耳が痛くなる。

 

②ドライバ背面の音抜き穴

大きくすると低音も増えるが、中域も引っ張られて増える。美味しい大きさの幅は意外に狭い。最近は味付け程度に触るくらいにやってきた。

 

③レジンの量(制振)

これが結構効く。レジンが少なめの方が低音の沈み込みは増える。但し少な過ぎると、変な響きが出てしまう。

 

まぁ、そんなEA-HF1 。俗に言うアシダホンをカスタム化したわけだが、かなりいい線まで行ったと思う。ノーマルとは鳴り方は変わったが、改造や調整に耐えられる、ベースの素材としてはかなり優秀な機種だと思う。

 

低音の力量と、かなりクセになる中域の響き。

素材としてはかなりお勧めかな。

( ̄^ ̄)

 

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忙しすぎて身体がバキバキ。

やっとですこし散歩できた。

まだ、あついよねー。

 

 

EA-HF1 カスタム③

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しっかし、忙しい。全く休みがない。。。

 

そんな中で作業を進めた。

シェルに蓋をした。

毎度、同じ作り方では進歩がないので、今回はフェイスプレートは無しとしてみた。

ノーマルの筐体が派手なのでうまく収まるとかっこいいと考えたのだが、微妙な感じ。

やはり、フェイスプレートはあるほうがいい。

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今回はノーマルの筐体の高さが低かったため、シェルもかなり薄くしてみた。

格好は良いのだが、耳への脱着が多少面倒。まぁ、すぐ慣れそうだが。

 

レジンは4種類を使い分け、制振のしすぎがないように気を使った。

以前のブログで褒めすぎたが、EA-HF1 はノーマルの低音は多すぎたと思う。この低音が、このイヤホンの音を5000円の音にしている。緩いイヤーピースで聴くのなら良いバランスかもしれないが、キチキチサイズのカスタムシェルではそこまでは必要ない。低音をすこし抑えながら、解像度をもう少し上げたいと考えた。

作戦としては、音道管を限界まで太くしながら、ほんのわずかに制振し、低音を締める事にした。

 

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さて、出音である。

制振のしすぎが心配だったが、許容範囲に収まった。出るべきところでドスーンと沈み込む。流石に15ミリもある大口径機だ。すこしチューニングしてやると左右バランスも問題ない範疇に収まった。

中域〜高域も問題なく、かなりの解像度。ちゃんと空間が展開する。作り方としては成功だったようだ。( ̄^ ̄)

 

ここからはこのイヤホンのキャラの話になる。

低音は、10ミリドライバと比べて深いところから出る。ボーカルのわずかに下あたりに鎮座してくれる。下方向の空間が広く整理され、見通しがいい。最近はこのバランスは好きだ。

ボーカルの後ろや左右の空間は、さすがに広い。但し、DITA dream の方が澄んでいる。DITA dream に比べると若干曇るが、曇ると言っても比較試聴しないと気付かないレベルだと思う。この辺りの空間表現は、10ミリドライバの方が正解に到達しやすいのかもしれない。

ボーカルや各楽器の輪郭はかなり明瞭。左右のピントを合わせられているようだ。

 

さて、特徴的なのが高域。明瞭に聴き取れて、量も適切。刺さりも全くないのだが、定位する位置が高くない。ボーカルよりちょっと上?くらいの場所で鳴る。頭の上の方でなる感じではない。

結果として、上方向の空間が伸びる感じがすくない。スカッと空が拡がる感じではないのだが、豊かな低音部分の空間もあり、しっとりと落ち着いている。

「落ち着いたイヤホン」とは、解像度が低かったり、音がぼんやりしているイヤホンに対する言い訳みたいに使われる事があると思うが、この子は全く違う。試しに色んなイヤホンと聴き比べてみたが、解像度、空間等、全く引けを取らなかった。基本性能は高いはず。

高い場所に立ち、低い位置で演奏されている音楽を聴いている感じ。見下ろしている感じかな?

 

上の写真は、最近作ったイヤホンと比較したところ。DITA dream にこそ負けるものの、かなり検討している。

大満足だ。d( ̄  ̄)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DAP選び 〜イヤホンで歩み寄れる部分〜

結局、DAPが気になって試聴を繰り返している。

10万円以下の中堅モデルも良いモノはあるのだが、今使っているqp2r より明確に音質が向上するモノしか買わないことにした。やはり音質が最優先。qp2r より悪いと結局、使わなくなると思う。

 

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最近のqp2r とDITA dream の組み合わせは物凄いと思う。聞き込んでいる曲でも、聴くたびに音質に驚ける。

まぁ、そんな状況を踏まえながら、イヤホンとDAPとの役割的な部分を考えてみたい。

下記は、現在やんわりと考え中の内容。間違いも含まれるとおもうので、後日、更新したい。

なお、音源はジャズ的なバンドのスタジオ録音を使っている。シンセベースや電気ドラムの音は試聴には使わない(ここは重要だと思う)。

 

①高音〜低音のバランス

イコライザーを使わない前提で、フラットやらドンシャリやらの各帯域のバランスは、イヤホン側のチューニングで結構どうにでもなる。

つまり、味付けが大きいDAPは避けるべき。

 

②低音の力感

アンプの出力が十分に高いと、低音域の力強さが増す。低音の量はイヤホン側で調整できるが、力感は多くの部分でDAP側に依存する。

つまり、DAP選びのポイントになりうる。

 

③空間の広さ

これもイヤホン側である程度調整可能。

ただ、イヤホンでの調整幅は結構狭い。理想的には空間の広いものの方が良いが、結局、下記「③解像度」に影響されるとおもう。

 

ちなみにイヤホンでも、ドライバ背面の開口を大きくすると「音の抜け」は大きくなるが、それは元の音源の空間を再現するのではなく、空間が広いような味付けをするにすぎない。どんな楽器も締まりがなく、ぼやけてしまう。

 

④解像度

細かな音の聞こえやすさと定義するなら、イヤホン側でも歩み寄りが可能。ガッツリ制振して、高域をすこし強めに出せば良い。但しこれは、小さな音が聞こえやすくなるというだけ。

本当の意味での解像度はダップに依存すると思う。やはりDAPによって小さな音の再現力には差がある。

解像度にはこだわるつもりは無かったのだが、最近は解像度が高い方が楽しいと感じている。

つまり、DAP選びでは重視したい。

 

⑤音の明瞭さ

音が明瞭に聴こえること。解像度(細かい音の聞こえやすさ)とは区別して考えている。音の輪郭とも言えるかもしれない。

音が明瞭だと、ジャンルによっては楽しく聴ける。一方、のんびり聴きたい時は邪魔になったりもする。

 

音の輪郭には二つの意味があると思う。

一つ目は音質的に輪郭が出やすい音であること。硬い素材で制振量を増やすと中音域が前に出て輪郭が掴みやすくなる。但しこの場合、音を脚色しているだけ。本来の録音がそうなっているとは限らない。

 

二つ目は、左右ドライバのピントが合うこと。ドライバの位置や音の出口をいじることで音の明瞭さは大きく変わる。

 

つまり、音の明瞭さはDAPというよりイヤホンの仕事かもしれない。

 

⑥音の配置の塩梅(空間配置)

高い音は目線より上で鳴り、ボーカルは目線付近、低音楽器は目線より下。そんな音の上下配置について取り上げたい。

DAPによって鳴り方が違う。特に低音域でお高いものと安いものでは音の配置が違っている。

 

例えば、バスドラとベースの音に注目して聴いてみる。安いDAPだとベースとバスドラは目線より下の空間を充しながら鳴る。二つの音が混ざり合うことは無くても、同じような高さで混在する。

だが、お高いDAPではベースの主旋律が目線付近に上がってくる。目線より下にはバスドラが鎮座する(逆もあるが、ベースとバスドラは高さが違ってくる。)。

当然、楽曲や録音によっても変わるのだが、より低い低域が出ているベースの方がバスドラより高めに聴こえるのが、結構意外。

ベースがボーカルの位置に上がってくるのだが、ベースは左右に広く展開し、ボーカルは真ん中付近に集まるため、かぶることはない。

ベースが、高めの位置で鳴ることで得られる効果は結構多い。目線より下の空間の見通しが良くなることで、低音域の残響音が分かりやすくなる。

この、低音域の残響音が堪らなく気持ちいい。

 

◯まとめ。

イヤホンで歩み寄れる部分は意外に多いと思う。つまり、安いDAPでもイヤホンをいじる気があるならある程度どうにでもなる。

但し、上記⑤の空間配置的な部分はイヤホンではどうにもならない。

最近、SP1000Mを聴いたら、見事にベースラインが高いところにあった。qp2r と勝負させるならこれより上のクラスなのかもしれない。。

 

まぁ、のんびり選びますか。

d( ̄  ̄)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EA-HF1 カスタム②

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組み込んでみた。

ドライバユニットの配置場所はかなーり悩んだが、ノーマルより音の鮮度を上げたかったので、限界まで鼓膜に近づけた配置とした。

 

また、今回はノーマルの筐体デザインができるだけ活かせるように、カスタムシェルはかなり切り込んでみた。

いつもより、だいぶ背が低くなった。

これはこれでかっこいいと思う。(^^)

 

音導管は、限界まで太くした。6ミリくらいあると思う。でも、まだ低音は負けないはず。

 

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フェイスプレートはまだだが、バーンイン。

ノーマルより中域〜高域が伸びた。音導管を太くした効果だと思う。

だが、低音は全く損なわれていない。グミレジンで固定したが、ノーマルより若干締まったと思う。ノーマルが少しボワつき気味だったので丁度いい塩梅だと思う。

 

いやー。

このイヤホン、反則級に音がいいですぜ。

安いけど、かなりいけてる。

(^ ^)

 

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あっついわー。

 

 

 

EA-HF1 カスタム①

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大変気に入ったのでカスタム化することにした。

分解の過程も充分楽しかった。なにせ、作りが良い。接着剤の使い方やパーツの固定の仕方、使うべきところに使うべき材料をちゃんと使ってあった。

こういうイヤホンを「作りが良い」と言いたい。

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一見、プラスチックに見えていた音の出口部分もしっかりと金属製。

しかもギリギリまで内径が追い込んであった。素晴らしいです。

ここをこんな風にいじってみたいと考えたところが、しっかり先回りして作り込んである。

 

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カンジンカナメのドライバ。

ドライバを覆う黒いプラスチックカバーは大変柔らかく、その周りを金属のケースで包み込む形。

すっごい共感できる。低音の豊かさに影響しまくっているはず。

 

でも、ドライバ背面にたどり着くのは、ウルトラ難易度が高かった。

硬い接着剤と、柔らかいプラスチック部品のため、壊しそうになった。めちゃ時間がかかった。

 

ドライバは、今までに見たことのないカタチだった。デッカイ磁石に、見たことのない背圧の逃し方だった。多分、オリジナルで作成されたのだと思う。めちゃくちゃ期待が高まる。

 

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ノーマルの筐体は、ちと古めのスピーカーの背面デザインをモチーフにしていると思う。すごく好き。

できるだけデザインを壊さないようにしながら、組み込むつもり。

手持ちの部品をつかって、ケーブルの出口を変更してやった。

まぁ、カッコよくできたと思う。

d( ̄  ̄)

 

さて、明日は組み込んでみるかな。

音導管の太さ、ケーブルの廻し方、レジンでの制振方法など、考えることは多そうだ。

良い素材に会えると、楽しいな。

(^^)

 

DITA dream 第3章③

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組み上げてから約2週間。音が落ち着いてきた。

写真はお気に入りの組み合わせ。

もう気持ち良すぎて、こればかり使っている。

 

音導管を太くしながら、グミレジンをうまく使ったのが良かったようで、私のイヤホンの中では一番良いと感じられる音になっている。

高音はよく伸びて、天井は感じられないのだが、果てしなく何処までも突き抜けていくような感じではない。あくまでも少し大きめの天井の高いホール的な広がり方。

中域は、音の輪郭がハッキリしている。だが決してキツすぎない。

 

そして特筆すべきは低域。

例えばベースの音などは、指で弦を弾いた瞬間にピークの音がでて、それが短い時間で収束するのだが、その「収束の仕方」がとても心地よい。

多すぎず、強すぎず、でもしっかり聴こえる塩梅で、すーーっと無くなる。とても気持ち良いと感じられる。この気持ち良い収束のおかげで、すごく印象的に低音が聴こえる。

 

他のイヤホン、聴かなくなってしまった。

どうなるのかな?

d( ̄  ̄)