自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

RE800 カスタム②

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1週間かけて、少しづつチューニングを進めた。筐体も磨き込んでみた。

音は見事に中心に位置し、全体の見晴らしも全く問題ない。

写真でわかる通り、ドライバの背面の位置に、1グラム程度の金属オモリを追加している。このイヤホンでは低音をドスンと出すよりバランス感を重視したかったため、低音を引き締めるために追加した。

ただし、オモリ追加の効果は少し予想と違った方向に出た。確かに低音は引き締まったが、低音の上下位置が目線の高さ位にまで上がってしまった。

ボーカルの下の辺りに空間を残しておきたかったのだが、期待外れ。。。

オモリの種類や大きさ、材質を変えてみる必要があるのかも知れない。ホームセンターで少し探してみるか。

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だが、今の仕様でも十分気持ち良い。

柴田淳の昔の音源と今の音源を聴き比べ、歌い方や息づかいがこんなに違うのかと感心してみたり。。そんな楽しみがある。

ハイファイマン、あまり注視してなかったが、悪くないかもしれない。

もう少しだけ、チューニングしてみようと思う。

組んで良かったそう思えるイヤホンだった。

The Power Station

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基本的にロックが嫌いというか、あの単調なエイトビートのドラムパターンが嫌いだ。なにがいいのかさっぱりわからない。そのため、JAZZやソウル系にどうしても行ってしまう。

 

The Power StationのThe Power Station

今更ながらかなり昔の音源を聞き直した。このアルバムが出た当時は、lowチューニングのドラムのカッコよさにかなり惹きつけられたのを覚えている。だが、今聞き直すとドラムのチューニングの絶妙さよりむしろ、ハイハットや全体の構成が普通のエイトビートとは全く異なり、現代でもなかなか出会えないほどの新鮮さに溢れていることに驚く。

バードロックの一つの回答だと思う。退屈になりがちなロック系のドラマ、リズムの回答はかなり昔に示されていたなと感心した。

 

ドラマーはトニートンプソン。

慌てて他の音源も探したが、残念ながら2003年にお亡くなりになっていた。

新作が聴けないのはとても残念だ。

 

こういう音源にもっと出逢いたいものだ。

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欲しい音が変わってきた話

 

 

これまでは、低域の表現力に特化して音を聞いていたと思う。数年前からの視点の変化は以下の通り。

①〜④の順でイヤホン作りの視点が変化した。

 

①低音量

先ずは単純に音量。ある程度低音の音量を持ち上げると、高音域が不足する。高音域を追いかけるとドンシャリになる。まぁ、中華イヤホンに多いバランス。すぐ飽きた。

 

②低音の弾力(ベースが楽しく聴けるか)

単純に音量を増してもプレー内容は把握できない。弾むようなベースが楽しいと感じた。

この頃は意外にBAドライバが適していたと思う。

 

③低音の締まり

例えばベースの場合、弦を弾く瞬間の音の後に一旦音圧が高まり、その後減衰していく。減衰のタイミング、つまり「締まり方」はイヤホンによって意外に異なっている。うまく調整できたら、とても気持ち良い。

 

④低音楽器の位置、高さ、空間

目線のあたりの高さを基準として、水平線をイメージする。高音楽器はほとんどの曲で、上の方から聞こえる。

一方、低音楽器を下の方に下ろすのは意外に難しい。と言っても極限まで下に下ろすのも空間が狭くなる。目線の下の空間で適度に配置したい。

この辺りの空間を調整するのは何をどうやったら良いのか、サッパリわからない(多分、制振方法だと思うが。)。

だが、明らかにドライバによって聴こえ方が違う。特に13ミリを超える大型のドライバならその傾向は掴みやすい。だが、9ミリ程度でもドライバによってはかなり優秀な音を出す。

 

先日試聴したゼンハイザーのIE900は、この低音配置が特に素晴らしかった。結構低い底の方でベースが鳴るのだが、音圧が高まるとそれがグッと上がってくるような。目線から下の空間がとても有効に使ってあると感じた。

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一方、目線から上、中域〜高域の表現については、あまりこだわって取り組んでこなかった。

だが、「正確な音」が必要だと思う。

例えばハイハットやシンバルの音でも、ちとお安いイヤホンだと、実際の音と少し違う音がする。解像度ともちょっと違う、「正確さ」という視点は大切だと思う。アコースティック楽器の音源などだと空気感に大きく影響する。

例えば、イーイヤで、1万円程度のイヤホンを聴きまくった後で、ゼンハイザーIE800を聴いてみて欲しい。結構違うことがわかると思う。

 

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そんな中、先日、これを聴いてちとビックリした。

FITEARのTG334

4ドライバだが、音のつなぎ目に全く違和感がない。低音も問題ない。特筆すべきは目線より上のボーカルあたりの空間表現。

独特の広さ?味付け?があり、何が何だかわからないのだが、素直に良いと思えた。BA独特の音なのかもしれない。いじり倒してみたいものだ。

この334を聴いたあたりから、音の好みが少し変わってきたと思う。高音よりの部分にも意識が向きだした。

 

さて、どうなりますかな。

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RE800カスタム①

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ノーマルで使ってみても良かったのだが、ケーブルをバランス化するなら、どうせならカスタム化することにした。

筐体の殻割。作りはまたまたか普通な感じ。筐体の精度が良く、少ない接着剤で綺麗に組み上げてあった。

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筐体をそのまま使っても良かったのだが、ケーブル出口の取り回しが複雑になるので筐体も取り替えることにした。

また、低音の量を変えていきたいので、ノーマル筐体を使う場合でも加工が必要だった。

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こんな感じ。高音部を伸びやかにしたかったので、音導管は6ミリとした。

筐体部分は、古いソニーのイヤホンから。多分EX90かな?組み付け前に少し磨きを入れてやった。良い具合にケーブルと音を抜ける切れ込みがあり使いやすかった。

この状態で出音を確認しながら、内部のレジン量を調整する。今回はハードレジンを多めに入れる結果となった。

また、この状態ではドライバ背面の圧が解放されている為、低音はマシマシだったが変なボアボア感は皆無だった。ドライバが9ミリと少し小型なのが効いているのか、悪くない。

 

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とりあえず、組み上げた。

フェイスプレートをつけたことで、背圧の調整が可能となる。現在は0.3ミリの音抜き穴とした。

これで完成ではなく、これからのチューニング作業が長くなる。

先ずはレジンの完全硬化を3日ほど待つと、低音がグッとしまってくるはず。楽しみだな。

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さて、出音。

なかなか素晴らしい。音の輪郭が強め、ボーカルは近い。空間は広大ではないものの全く不満なし。解像度も問題ない。dita dreamほどではないが、アコースティック楽器の音が自然な音色で聴こえる。

低音は、ノーマルよりかなり量が増えた。もうこれ以上必要ないと思えるレベル。今後レジンの硬化で抑えられ、好ましくなると思う。

 

これまでであれば十分納得できる音になったと思う。数ヶ月前なら手放しで喜んでいたはず。

しかし、現状では他の手持ちのイヤホンと傾向が似てしまいつまらない。同じチューニングの考え方で組むと当然そうなるのだが、傾向の似たイヤホンがいくつあってもつまらない。

 

つまり、音の左右のバランス問題がそこそこ解決できたため、他の部分を意識できるようになったということだと思う。

ノーマルのRE800で感じていた、各楽器の微妙な上下配置の気持ちよさ。高音域の微妙な空気感。再現できるかな??

この辺りが次のテーマになりそうだ。でも、なかなか難しい作業になりそうな予感が。。。

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ハイファイマン RE800 レビュー

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久しぶりにイーイヤに行った。

カリクスさんと待ち合わせしてたのだが、ジャンク箱からカリクスさんが、これありますよ?と見つけてくれた。私の好みをよくわかってくださっている。

以前から好きだった一品。しかも、良い感じの部分が壊れて激安。迷わず購入した。まぁ、ケーブルなんてすぐ治るしね。

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早速音出し。ケーブルは治した。

なかなか良い。小型のダイナミックドライバらしく、目線より上の空間が広い。解像度も問題ない範疇で、音の角はパリッとしている。

また、意外に低音もちゃんと出ている。後ほんの少しだけ増やしてやるとベストになると思う。

このままの状態でも、しばらく聴いていたくなる音。合格です。

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早速カスタムシェルに入れて聞いてみた。

たまたま、dita dreamとカナルのサイズが同じだったのでそのまま使えた。

音導管を細くしているシェルなので、高音部が少しスポイルされ、つまらなかった。このイヤホンには太めの音導管が合うと結論した。

 

さて楽しみだ。メインに使えるイヤホンの仲間入りができるかな?

 

カリクスさん、ありがとうございました。

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椎名林檎 TOKYO

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椎名林檎東京事変の音は難しい。

お気に入りのフレーズはとても多いのだが、昔から録音が好みに合わず、すぐ聴かなくなってしまう(録音が悪いとも言えるかもしれない。)。プレーヤーやイヤホンの工夫でどうにかできるレベルではないと思う。

 

 

しかしそんな中、三毒史の「TOKYO」には鳥肌が立った。ビックリした。

JAZZ的な手法で演奏されているが、演奏がとても熱い。めちゃくちゃ熱い。演奏が熱すぎて、歌詞の内容がちっとも入ってこないくらい熱い。

プレーヤーの熱狂が前面にぶつけられているようで、すごい。何度も何度も聞いてしまった。

椎名林檎バンド、凄いな。大好きだ。

 

 

この演奏をもっといい録音で聴きたいものだ。

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ゼンハイザー IE900 レビュー

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ゼンハイザーIE900

めちゃくちゃ気になって試聴した。

IE800をカスタム化して、かなり好感触だったため、新型にはかなり関心を持っていた。

 

一聴して、まずの感想は「めちゃゼンハイザーの音」だった。IE800と見事に同じ路線の音がした。

 

IE800と比較すると、高音〜低音にかけてレンジが広く、使える空間が広い。その為、低音とボーカルあたりの中域と低音との隙間が広い。低音がグッと持ち上がりボーカルを支える感じが掴みやすくめちゃくちゃ気持ち良いと感じた。

また、中域がIE800より前に出てくる。少しうるさいくらい。空間系のJAZZなどを鳴らすのならIE800のバランスの方が良いと思うが、一般的にはIE900のバランスの方が好まれると思う。

高域はよく伸びるが、IE800と比較して特別変わったとは感じなかった。

また、フジヤのレビューでは、圧倒的に音数が増えたと書かれていたが、私には全く感じられなかった。バランス接続で聴くと違うのかもしれないが、その点については過度の期待はしないほうが良い。

 

(まとめ)

めちゃ気に入った。低音の表現力が素晴らしく、イヤーピースで聴くイヤホンなのに、カスタムイヤホンと同じくらいの気持ちよさがあった。間違いなく名器であり、素材としてもとても期待できるものだと思う。

帰宅した後も、低音が深く印象に残っていてまた聴きたくなる。良いな。d( ̄  ̄)

 

 

ただし、IE800との差が微妙で、16万円に見合うかというと微妙だった。もう少し安ければ買ったと思うが、しばらく待機と結論した。

 

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IE800カスタム、今のままでも大好きだが、もうすこし煮詰めてみますか?

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