自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

final Piano Forte IX ②

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という訳で、ささっとカスタム化する。

先ずは、先端部を切断。

上質な?硬いステンレスで、しかもとても分厚く、切るのに難儀した。

リューターに砥石をつけて切断しようとしたが、時間をかけても切りきれず、結局、ハンドグラインダーをつかった。

グラインダーを使うと高温になりすぎるので、ドライバーへの悪影響が心配だったが、問題なかった。

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ケーブルは布巻のリッツ線

そのまま使った。

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いつもの通りに組み上げた。

まぁ、筐体が綺麗なので見た目はまずまず。

 

出音は、現時点では、結構悪い。

ピアノあたりの中域が前に出過ぎていてバランスが悪く、しかも全体に高域が弱い。

低域は改善して気持ち良くなった。

空間は、意外に広い。

 

さて。どうやって高域をバランスさせるかな?

チューニングがうまくいけば、そこそこ楽しめそうな気がするのだが。。

(^ ^)

 

 

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コロナのため、外に出られない。

家の周りで少しだけ身体を動かした。

良い夕焼けだな。

 

 

final Piano Forte IX ①

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ふと、イヤホンの作成依頼があり、ジャンク箱を眺めてた。

こんな物を発見。 final Piano Forte IX 

こんなの持ってたんだって感じ。一応値段は10万円越え。確か、ジャンクで安く購入して分解しようとしたが、筐体が硬くて断念したんだったと思う。

 

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構造は至ってシンプル。

普通に16ミリドライバを硬くて重い筐体で包み込んだ感じ。その点の設計思想は悪くないと思う。

 

出音は、評価できない。

そもそも、どうやって耳に装着すれば良いのか分からなかった。イヤーピースを使わずにねじ込むのだと思うが、カナル部が太くて入らない。。。

それでも手で抑えながら無理やり聴いてみると、、まぁ、全く良くない。中域がやたら目立ち、高温や低音もスカスカで、空間や解像度も「?」なレベル。

この音を聴いて、昔のfinalはたいしたことないと判断していた。

 

だが、今になって眺めてみると、意外にカスタムシェルに入れるとうまく使えるかもしれない。

 

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また、中域が変に誇張されている感じも、筐体に盛大に開けまくってある音抜き穴を調整してやることで克服できそうな気がする。

 

ドライバの口径が16ミリある。

最近気に入っているSONYのEX1000などと口径だけなら同等。

そこが気になって、取り組むことにした。

 

 

さて、どうなるかな?

d( ̄  ̄)

XBA-H3とEX1000

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XBA-H3には、全体に磨きを入れ、コーティングした。もう分解して組み直すことはないと思う。

また、なかなか面白い音になってきたので、チューニングを進めている。

先ずは、高音BA用の音導管に使っていた熱収縮パイプを撤去した。

レジンでガッツリ固着していたので、なかなか苦労したが、ネジりながらゆっくり力を込めると抜くことができた。焦って、急な力を込めるとパイプがちぎれてしまったので注意が必要。あくまで、じわーーーーっと力を込めると、30秒くらい経った時にスポッとぬけた。(^ ^)

 

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両側を無事に撤去できた。

高音域がキンキンして聴けなくなる事を予想していたが、まったく問題なかった。

高音用BAの効果が明確になり、上方向の空間が拡がり、聴いていて心地よい。

 

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パイプを取り外す過程で、カナル先端部は醜くなってしまったが、また時間を見つけて修正したい。

青の矢印が高音用BA。

赤が低音用ダイナミック。

真ん中の細いのが中域用のBA。

 

中域用BAには、スポンジを少量入れていたが、撤去した。ピアノの音などの中域楽器の角が取れる効果がありなかなか面白かったが、「スポンジ感」が意識され、自然ではないと感じた。

スポンジを撤去するとどこまでもクリアで面白い。

 

高域用BAは、とても面白い。

思いっきり音を出しても、サ行が刺さったりする事もない。かなり上の方のみ出してくれている。ハイハットやシンバルの音がリアルになり、空間も上方向に広がった。これは、なかなか楽しい。

(^ ^)

また、「高音が低音を引っ張る」現象を明確に体感できた!

カナル先端部、高音用BAの出口を少し削ってやると、高音のみならず低音も見事に変化した。これまで低音はダイナミックドライバの調整のみでバランスをとっていたが、高域用BAの調整で気持ちよく左右バランスやピントを合わせることができた。

 

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XBA-H3がすごく良くなってきたので、EX1000と比較試聴。

低音域の表現力はEX1000が勝る。電車の中などで聴く場合にはこの方が好ましい。

だが、空間の表現力、特に上方向への抜け感はXBA-H3の方が良い結果になっている。文句なく楽しい。。

XBA-H3は、もうすこーーーしだけ低音を出してやればEX1000に明確に勝てそうだ。

 

〜まとめ〜

今回、XBA-H3という多ドラ機でなかなか良い結果が出たが、私はまだ、多ドラ機には否定的な考えだ。

多ドラ機は抵抗等の回路が必要だが、回路が増えれば、当然音が劣化する。僅かな劣化だが、このレベルで音を聴きだすと譲れない差だと思っている。

だが、XBA-H3はものすごく楽しい音を出している。回路による劣化はあるのだろうが、BAとダイナミックドライバ(高音域と中音域、低域)を別々に触れる事で、チューニングを狙ったところに持って行きやすいのが一番の理由だと思う。

 

と、言うことは、、、

EX1000でももっとチューニングを進められれば、XBA-H3より良い音になるはず。回路が無い分、澄んだ音にできるはずなのでは?

d( ̄  ̄)

 

XBA-H3をもう少しチューニングしてみたら、EX1000をバラして組み直すかな。

ハチロクインプレッサの戦いみたいにできればいいな。←わかるかなー(^ ^))

 

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コロナ対策で街に出られない。

仕方ないので、先日、車で山に登ってみた。

懐かしい峠道。昔はバイクで来たな。

d( ̄  ̄)

 

 

 

 

 

 

 

XBA-H3⑦

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フェイスプレートを取り付けて密閉した。

まぁ、仕上げは悪くないかな。

 

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フェイスプレートは、工夫し筐体の蓋を取り外しできるようにしておいた。

これで、ダイナミックドライバの背面に簡単にアクセスできるので、低音調整の幅が広がった。

d( ̄  ̄)

 

組み上がったので、少しチューニングした。

メニューは、ダイナミックドライバの背圧調整とカナル先端部の調整。

今回はBAも使っているが、基本の考え方はダイナミック1発と大きな差はなかった。

 

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出音は組み直す前と比べ大きく改善した。

ノーマルで感じていた上下のレンジの狭さはなくなった。特に高音不足もなくなり、音のバランスは適正にできたと思う。低音も充分に表現できている。

 

写真左のEX1000カスタムと聴き比べてみると、まぁ、勝負できるレベルにはできたと思う。

空間はEX1000の方が広く、低音の沈み込みも優れているものの、XBA-H3の方がボーカルやメイン楽器の距離が近く、音の堀が深い。情報量も多いかもしれない。空間の淀みが少なく、空間の広さもちゃんと感じられる。

これなら、日常的にも使えそうだ。

(^ ^)

 

 

 

今回はハイブリッド構成で作ってみたが、そんなに悪くないのかもしれない。

現時点では、ダイナミック1発と大差ないというか、BAを使わないといけない理由が明確ではない。BAを使ったからといって何かを劇的に向上させられる訳ではない。

だが、決して悪くない。変なピークや癖が出ないのであれば、否定するものではないかな。

 

まぁ、とにかく、XBA-H3はとても面白かった。初めはうまくできなかったらBAは外してしまおうと考えていたが、予想に反してトップクラスの音が出だした。中古は安いし、オススメかな(難易度は高めだけどね。)。

(^ ^)

 

 

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桜の見頃はあとすこし。

コロナ対応でなんだか変な感じだ。当面はおちつかないのだろう。

コロナに関連する動きを見ていると、振り子時計を連想する。対応が、良いと評価されたと思ったら次の週には悪い評価になり、またその後には良い評価に変わったり。振り子時計のように対応と評価が揺れ動く。それだけ混乱しているのだろう。

だが、評価の変わらないモノもある。〜他者を思いやる行動〜

 

福島の放射能と同じで目に見えず、知見が足りないので利己主義が蔓延しているが、経済が壊れて犯罪の増加が容易に予想できる現状では、どう優しさを維持できるかも1つの視点にならないか。。。。この点において、大規模災害の時と差を感じる。

 

そんな事を思いつつd( ̄  ̄)

 

 

 

 

 

 

XBA-H3⑥

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組み上げた。

先のブログの通り、ドライバの位置はだいぶ追い込めた。

また、音導管は大きく変更した。

 

ダイナミックドライバは、4ミリ→2ミリ。

中域用BAは、2ミリ→2ミリ。

高域用BAは、2ミリ→2.8ミリ。

 

これらの変更の結果、出音は大きく改善された。

チューニングは、一切行なっていない状態だが、目線より上の空間が整理されて広くなった。

低域も問題なく篭り感もない。

解像度は変わらず。まぁ、一般的なBAレベルだとおもう。DITA dreamのような鬼のような解像度も気持ちいいのだが、必ずしもそうならなくても悪くない。

フェイスプレートをつけていないこの状態で、外で使ってみた。(見栄えはかなり???なのだが。)

遮音性が若干劣るものの、問題なしと判断した。

 

もう少し、作業を進めてみたいとおもう。EX1000にどこまで迫れるかな?

d( ̄  ̄)

 

 

〜まとめ〜

低音が大好きなので、最近は16ミリクラスのイヤホンにこだわってみた。10ミリクラスとは低音の表現力が明らかに異なり、もう10ミリクラスの低音はつまらなく感じてしまう。

ただしSONYの16ミリでは、低音〜中域の質は素晴らしく満足できるものなのだが、高音の「どこまでも抜けていく感」は得られない。intimeのイヤホンの高音感に近づけたくなった。

今回はXBA-H3に手を出したわけだが、BAを積んでいるが、intimeのセラミックツイーターほどは上が伸びない。まぁ、これはこれで正解なので使い分ければ良いと思う。

 

あと、ドライバの種類より、ドライバの配置や音導管などの処理の仕方の方が出音に与える影響は断然大きい。

むやみにイヤホンを買い漁るより、筐体の作り込みにもっと労力をかけるべきなんだと思う。

(耳型をもとにユニバーサル用のイヤーピースを作るサービスがあるが、写真で見る限り、マウント位置がとても浅い。もっともっと鼓膜に近づけないといい音にならないと思う。オーダーされる方は、鼓膜に近づけるよう依頼されるといいと思う。)

 

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桜、満開だ。

花見の予定はない。

危機管理に気を使うべき時期だと思う。

日本の社会システムの弱点も散見される。今は備える時期だな。

 

 

 

 

 

 

XBA-H3⑤

チューニングを施し、まぁまぁの音に出来たつもりだったが、屋外でEX1000と聴き比べたら我慢できないくらいつまらない音に感じた。

現状では絶対使わない。。。

 

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てな訳で、解体してしまった。

問題点を解決しつつ、組み直したい。

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①音の鮮明さの向上

音の鮮明さが足りない。解像度ではなく、空間表現というか、透明感とも言える。

写真、青の矢印の向きにドライバを限界まで移動したい。つまり、鼓膜に近づけた配置としたい。

 

②装着感

写真オレンジの方向に移動させる。

私の場合、装着感がかなり改善する。

 

③音導管のレイアウト

ダイナミックドライバ用の音導管は、4ミリとかなり太くしていたが、チューニングではかなりスポンジを入れる結果となった。

つまり、音導管はもっと細くても構わないことになる。2.5ミリ程度にまで落とす。

 

また、高音BA用の音導管は、もっと太くしてみたい。

 

さて。どうなるかな?

もっと音が鮮明になるとおもうのだが。。。

d( ̄  ̄)

 

XBA-H3④

なかなか難しいイヤホンだった。

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やっとくみあげた。

見た目はまぁ、満足かな。ハイブリッドだが、シェルを薄くできたのでかっこいいと思う。

また、今回は組み上げの最中に、チューニングを始めたので余計に時間がかかってしまった。

 

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まず、このはなしから。。

ノーマルのダイナミックドライバは、背圧をパイプを使ってコントロールしている。

0.5ミリ程度のパイプ構造で、ドライバ背面の圧力を流している。

以前のブログにも書いたが、パイプの長さと太さで変わるが、低域のピークを調整できる。H3は、ベースラインのちょい上辺りにピークがあると感じた。

 

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せっかくの16ミリドライバなので、私はもう少し下にピークを設定したい。重ーいベースにしたい。

このため、ノーマルのパイプは取り外してやった。低音の雰囲気がEX1000にかなり近づいた。

ただし、そのままでは、中域まで盛り上がってしまうので、布テープで少し塞いで調整した。

 

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次にノーマルの筐体の加工。

ダイナミックドライバ付近はノーマルの筐体を使っているが、切り刻む必要があり仕上がりが汚くなってしまっていた。

ヤスリで整形した後に、プラモデル用のマーカーで着色しておいた。ガンダムマーカーのファントムグレー。量産型ザクの胸のあたりの色。。。こんなマーカー、よく残っていたものだ。(^^)

 

ノーマル品とは色目が変わったが、まぁカッコいいとおもう。

 

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ハイブリッドなので、音導管は3本。

太いのがダイナミック用で、細いのがBA用。

今回はスポンジでチューニングを始めた。

高音BA意外には結構大胆にスポンジを入れている。

スポンジの塩梅で、音が柔らかくなるのだが、空間が拡がる感覚もあり結構楽しい。

しばらく遊べそうだ。

 

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ある程度チューニングが進んだ段階で、EX1000と比較。

少し聞いてはっきりわかるほど、圧倒的にEX1000が気持ちいい。

解像度は、同等。空間、低音の沈み込み、中域の透明感、EX1000の圧勝。

んーー。唯一H3は、中域の押し出しが優れているというか、。。

H3だけで聞くと、まぁそこそこで、横に並べて比較試聴さえしなければ楽しめなくもない。。

 

◯まとめ

カスタムイヤホンでは、BAとのハイブリッドにするより、ダイナミック1発でドライバの位置を追い込む方が良い音が得られると思う。

ただし、イヤーチップを使う、ユニバーサルイヤホンでは話が違うのかもしれない。ドライバの位置を追い込めない分、多ドラ化して派手な音にするのも楽しそう。

 

まぁ、もう少しチューニングしてみるかな。

d( ̄  ̄)

 

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いつの間にか、家の前の桜が咲いていた。

コロナの影響で見にいけないけど、もう春なんだな。(^ ^)