自作備忘録(カスタム IEM 自作)

イヤホン カスタム iem 自作

チューニングの特徴など

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dita dream。

だいたい気持ち良くは聴けるのだが、チューニングには終わりがないというか、触れば触っただけ音が変わっていくのでなかなかやめられない。

だが一方、チューニングのやり方が概ね固まってきたので、dita dream以外のイヤホンも煮詰めている。

 

チューニングは自分好みの音に近づけていく作業なので、イヤホンごとのキャラクターの差が少なくなっていく。特に高音〜低音のバランスなどチューニングで変化させやすい項目はイヤホンごとの差が出にくい。

差が出やすいのは、エッジの立ち方や、解像度、空間の整理具合など。その辺りを意識しながら改めて幾つかのイヤホンをレビューしてみたい。

 

レビュー対象は、基本的には私が気に入って使っているものたち。

ちなみに、RHAのT20などこれまでのチューニング手法ではNGとしていた機種も、今振り返るとなかなか良さそうなモノもある。そのうち手をつけたい。

 

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①dita answer

カナルを短く切り詰めて、チューニングを改めている。左右のデザインが異なるのは、途中で面倒になったから。多分このまま使うと思う。

 

 dita dreamより大きく劣る訳ではないが、雰囲気は大きく異なっている。充分テイストに溢れているが、手持ちのイヤホンの中ではちと個性の主張が少ない。

低音は量が多めだが、力感が強い訳ではなく暖かい。中域から高域にかけてのエッジも強い訳ではないが、明瞭。

解像度は、他の高級機に比べて若干落ちる。ここは残念なポイントだと思う。このため、低音付近の空間が平面的になることが多い。

 

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②アシダホン

この子もカナルを切り詰めている。カナルを切り詰めることで、若干遮音性が悪くなるものの、左右のバランスを取りやすいのは大きなメリットだと思う。

まず、低音が太く強い。10ミリクラスのダイナミックドライバとは明らかに鳴り方が違う。この音を聴くと、低音については大口径が正解だと勘違いしてしまう。あくまで低い音が得意というだけで、優れた低音を出してくれるのとはちょっと話が違う。(詳しくはdreamの項で述べたい。)

エッジが強めに出るため、解像度的な感じは不足を感じない。だが、解像度そのものが抜群に高い訳ではない。低音とのバランスでなかなか楽しく聴ける。外で使うのなら、ベストチョイスの一つだと思う。

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ゼンハイザー IE800

現時点では手持ちのイヤホンの中でベストな音を出す。カナルはあまり切り詰めていない。また、音導管を他のイヤホンより太くしている。そのためか、左右のバランスは合わせやすかった。

 

空間が広く前後左右、上下とも空間が詰まるところがない。

解像度も非常に高く、驚くほど細かな表現を聞かせてくれるが、エッジそのものは柔らかい。その為、安心して音量を上げながら楽しめる。

低音も意外なほど出してくれる。極低域は出ないが全く不足を感じない。逆にベースラインより下の空間に余裕が生まれるため、下方向の空間が整理されて他では聴けない空間表現がクセになる。名器の一つだと思う。

 

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④dita dream

まぁ、本当に何度も何度も組み直している。20回は超えてるんじゃないだろうか。。。

音導管の太さからユニットの角度や位置、固定方法など、この子をベースにいろんなアイデアを得ている。

 

解像度は、最高レベル。音のエッジはキツめ。空間はかなり整理され見通しが良い。

低音が素晴らしく、特に低音楽器の細かな表情が感じ取れる。ベースの弦の細かな振動が伝わってきて感動する。

 

但し、IE800と比べると上の方の空間表現を少なくしすぎたと後悔する。解像度の高さから現状でも不満はないが、そもそもdreamの空間はこんなものじゃなかったと思う。

前述の低音を感じ取りやすくするために、音導管を細くしすぎたと思う。

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てな訳で、また解体。シェルを作り直したいと思う。

dreamはチタン製。硬く傷がつきにくい。この筐体のおかげで不安なく解体できている。

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⑤intimeのTI3

久しぶりにちゃんと聴いてみた。

メインイヤホンからは外れていたが、意外なほど楽しく聴ける。

ハイハット付近が強めに出てくるが、刺さったり雰囲気を壊したりすることはない。また、低域も量感たっぷり。ウォームよりの低音なのに、収束が早くモコモコしない。

この子も復活させたいな。

 

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雨上がり、一瞬、色彩が輝く。

緑が淡い、春ならでは。

 

 

 

 

 

次期作構想

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ditaのドリーム、まだチューニングを続けているが、聴いていて大変心地よい。他のイヤホンを使ってみてもすぐにdreamの音が恋しくなり戻ってしまう。

空間や音の正確さはもちろんだが、このイヤホンでしか感じられない低音が大きな魅力。

低音の震え方が感じ取れると言うか、かなり細やかな低音表現が伝わってきて、それがとにかく気持ちいい。

だが、音源の録音が悪いと露骨に悪さが目立つ。アニソンなど、聴いてられない作品もチラホラ。

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そこで、そろそろ新作に取り組みたい。だが、ダイナミックドライバ1発では、dreamを超えるアイデア、材料が思いつかない。

 

ちょっとBAドライバを使ってみるかな?

そんな気がしてきている。

ネットワークは使わない。知識が追いつかないのもあるが、まだまだ物理的なチューニングにこだわりたい。

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とは言っても、これまでBA機もそれなりに使ってきた。写真は15ミリダイナミックを使ったハイブリッド機。

これくらいドライバを入れると、微妙な角度や位置の調整がほぼ不可能になる。

ダイナミックドライバ1発でも、ちょっとしたチューニングで音が激変する。そこにBAを足して調整するのはかなり難しい。。。

やはり、BA1発+ダイナミック1発か。

 

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適当な材料、ネタとして今まで聞いた事のないイヤホンを買ってきた(やすさにまかせて)。

ダイナミック1発とBA1発のもの。

一応、BAはノウルズにこだわってみた。

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MMCXのオス側が折れてメスの中に残ってしまっている。取り外そうとしたが断念した。

片耳しか聴いていないが、そんなに悪くない予感がする。ドンシャリ

まぁ、分解しちゃうので関係ないが。

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まぁ、予想通りの作り。

特筆すべき点はない。

 

さて、どうするかな?

あえて部品単位にバラバラにする必要も無いと思うが、筐体がカッコ悪いねんな〜。

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夜桜。

もう、今年の桜はおわりかね。

 

 

 

 

まだ、底が見えない

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この2週間、ブログの更新ができずにいる。

決してサボっているわけではなく、これまで以上に時間を割いている。

 

dita dream。

毎日、仕事が終わってから寝る前、12に前後にチューニングしている。先ずは左耳の適正な位置探し。

現状より微妙に角度を変えたいのだが、なかなかうまくいかない。そこで、レジンを盛ったり、削ったりを繰り返した。

その度に、音は大きく変化する。基本、右耳は全く触らずに、左耳だけを調整してピントが合う塩梅を探す作業。

 

一度に大きく変更しすぎると分からなくなるため、毎日少しづつ。。。。

その甲斐あって、先程ようやくピントが合いだした。ストライクゾーンに入ってきた。

いきなり、空間がパァと拡がり、各音の粒が立ちだした。これは良い、すごく気持ちいい。

d( ̄  ̄)

 

sp1000との組み合わせだと、ミキシングのちょっとした塩梅も感じ取れて大変興味深い。

例えば、先日紹介した柴田淳の「紫とピンク」という曲。普通、バスドラやスネアは真ん中にあって左右に動かないことが多いと思うが、この曲では、間奏の部分とサビの部分、展開の部分など雰囲気に合わせてバスドラやスネアの位置が微妙に動く。ボーカルのジャマをしない位置に調整される。これまではなかなか気づかなかった手法だが、こんな細かな事もやっているのかと、感心した(私は動かない方が好きだけど。。。)。

 

まぁ、そんなことに気づく必要も無いのだが、それほど曲の雰囲気が伝わってくる段階に入ったという事。

d( ̄  ̄)

 

だが、まだ底が見えない。

もう少し突き詰めていくと、もっと素晴らしい音を聴かせてくれる気がする。

もう少しやってみるかな。

 

 

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私の住む場所では、先日の雨で桜が散ってしまった。だが、今年は綺麗だったと素直に思えたかな。

次は紫陽花かな。

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音の角度(イヤホンの角度)

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ditaのdream。

色々あったが、やっとで素晴らしい音と言い切れる音を出してくれるようになった。

カスタム化にあたり、若干、低音を強調しているののに加え、制振方法も変えているのでノーマルとは色々とテイストが違うと思うが、十分最高峰の音だと感じられる。

 

先ずは、解像度がとても高く、10発クラスのBA多ドラ機も比較にならない。解像度が高いと言ってもどこかの音が突出しているわけではなく、バランス良く全体につながる。

また、制振を「柔らかく」したため、音の角はノーマルより若干柔らかく、好みのバランス。

 

そして、低音がとても深いところまで沈み込む。ベースの音などは、目線の付近から発して、低い残響音は目線よりかなり下の方に向けて浸透していく。

低音の量を増やしたため、力感は十分。しかしボヤける部分は無く鮮明さが気持ちいい。

 

 

dreamは低音を出しにくいと言われるが、ここまで豊かに出せるとは思わなかった。また、キラキラとした高音がどこまでも突き抜ける感じは少なくしたが、その代わりにハイハットあたりの音のニュアンスが明瞭になった。ドラマーの細かな気分の違いも感じ取れるくらいプレイ内容が掴みやすく、大変楽しい。

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さて、これまで散々苦労していたチューニングが解決した理由はとても意外なものだった。

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回答はイヤホンの角度だった。

イヤホンを耳に挿入している状態で指で角度を変えてやると音が変わることがある。

普通、指で角度を変える場合、指の振動や押さえつける圧力によって雑音が発生して変な音になってしまう。角度による音の変化を感じにくく、あまり重要視していなかった。

 

写真青丸の箇所にレジンを盛り、角度を変えてやった。角度によって音は結構変わる。特に鮮明さや音量、高音や低音のバランスに影響する。結果、イヤホン左右のばらつきをほとんど無くすことができた(ちなみに他のチューニングメニューはできるだけキャンセルしている)。

イヤピースを使うイヤホンでは、角度を強制することは不可能だが、カスタムイヤホンならでわのメリットだと思う。めちゃくちゃ効く。

 

 

ほんとに色々試したが、やっとで左右のピントが合った感じ。どんな曲をきいてもなかなか楽しい。満足度はかなり高い。

どうせ、どんどん新しいアイデアを試すんだろうが、とりあえずの完成かな。

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最寄駅の桜。

昨日は雨だったが、あまり散らずにいてくれた。

満開だな。(๑˃̵ᴗ˂̵)

 

 

 

 

 

紫とピンク

先日、柴田淳の新しいアルバムについて書いたが、かなり聴き込んでいる。特に「紫とピンク」という曲がめちゃくちゃ好き。ずっと聴いてると言ってもいいくらい聴いてる。

残念ながらYouTubeには上がっていないので紹介が難しいが、機会があれば聞いて欲しい。

 

また、オーディオ的には録音がかなり良い。同じ柴田淳のアルバムでも、これまでのものとはかなり違う。(これまでのものがこもっているように聴こえる。)

 

私はFLACを中心に聴くが、同じFLACでも、録音やミックスダウンの手法で全然音が違う。海外のモノでは良い録音は多いが、日本のものではまだ少ないと思う。

もっと増えてくれれば良いのだが。

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あと、こういう音を聞きたいので、暫くはワイヤレスには行かないかな。

カナルにコダワル(角度による音の違い)

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アシダホンのチューニングがそこそこ仕上がった。

目線よりかなり下に低音が集まり、いい感じ。

重く深いが、もっさりしない。

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次にいよいよ、dita dreamに着手した。

先ず、現状の出音を確認。どうも上も下も狭く感じる。こんな音じゃなかったはずだが、なにが原因?変な感じだ。

dreamは苦労して組んだので、プラシーボで歪んで聞こえていたのかもしれない。。。。冷静に聴いていたつもりなのだが、本当にプラシーボなら、怖い現象だ。

(T-T)

 

カナル先端部を5ミリ程度カットして、先ずは耳道との密着を取り直す。

だがこれが、なかなか難しい。カナルが長い時は、とにかく太くすれば、隙間がなくなっていたが、ギリギリの長さを狙う場合は、耳道のカタチに合わせないと痛くなってしまう。

dita answerや、アシダホンの時はこの作業でかなり時間を食ってしまった。細かく削り、試聴を繰り返していく。早く、ベストに辿り着ければ、シリコンで型が取れるのだが。

 

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そして、ここからがキモになるのだが。

最近、新しいチューニングメニューにたどり着いた。d( ̄  ̄)

 

カスタムイヤホンでは、カナル先端部は面になる。

この面の角度により音質が結構変わる。

私の場合、写真の青色の角度にしていくと、低音が出てきて、赤色の角度に近づけると高音が出てくる。これが結構いい感じで変わるので、左右のバランスを取るのにかなり役立つ。

この視点でチューニングを進めて、やっとで、楽しく聴けるようになったと思う。

ユニバーサルイヤホンでは使えない手法だが、、、

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dreamの音はやはりかなりよい

 

 

sp1000 アップデート注意

新しいバージョンが発表されたので、早速入れた。

なかなか機能が増えており、嬉しい限り。

 

だが、音が片耳からしか聞こえない症状がでだした。

再生を停止して、再度再生すると復活するのだが。。。。

 

 

皆様、ご注意を。