ドライバ構成が出音に与える影響は、ものすごく大きいと考えている。ネットワークやフィルタでの調整を最小限にしたければ、ドライバの構成が1つのポイントだと思う。
①欲しい音の再認識
「コンサートホールで聞く音の再現」「原音忠実性」という言葉がある。私は違っている。
個人的に1番の音楽体験は、バンドでドラムを叩いている時に聞く音だと思う。
ハイハットの左手のモニタースピーカーと各楽器から直接聞こえてくる音楽。とてもバランスが悪い。でも、ベースを中心とした欲しい音がちゃんと聞こえる。各音が透明感をもって、明瞭に聞こえると、演奏しやすい。つまり、私にとってはとても没頭しやすくノリやすい。
CDの音がそのまま聞こえる事が良いとは限らない。例えば、スティビーワンダーなどの古い音源でも、「派手に明瞭に」聴きたい。
ドライバ構成をドンシャリにすると、全ての曲がドンシャリになる。ドライバ構成をいじる事はそういう面も多いと思うが、私はそこを良しとしている。
・量の多いベース
・締まりまくったベース
・低音に埋もれない中高音
・パーカッションが弾ける解像度
・プレーヤーの立ち位置がわかる空間の広さ
②音導管
ここが1番難しい。自作するなら、ドライバ構成や音質を語る前に考えておかないと形にまとまらない。
私の耳の場合、カナル先端から出せるパイプは、内径1ミリのパイプで6本が限界だと思う。
いかに音導管を集約し、省略するかがポイントになる。
また、やはりビニールのパーツはできるだけ避けたい。音が柔らかくなってしまう。
レジンで細い溝をつくり、カナル先端にむけて集約するような方法を考えるべき。UE900の作り方とか参考になりそう。
③ドライバ選定
BAドライバでの20ドラ。少し疑問が出てきた。
メーカーさんは、そりゃBAを使うだろう。小さいので設計にも生産にもリスクが少ないと思う。
だが、ダイナミックドライバを使った機種を聞いたり作ったりするにつれ、BA中域の「線の細い」感じが気になりだした。BAだけ聴くと問題ないのだが、ダイナミックを聴きこむと物足りなくなる。
JHのローラは、中域にのみダイナミックドライバをつかってきた。まだ、視聴できていないが、すごい納得できる構成だと感じる。BAの欠点は低音ではなく、中域の「スッキリしすぎ感」だと思う。
低音と高音の不満が無くなれば、最後は中域の魅力勝負になる。
BAのみでの20ドラを想定していたが、柔軟に考えることにしたい。
15号機を圧倒しないと作る意味がないから。
そう考えていると、 ダイナミックのみで10発クラスを作る方法も思いついてしまった。単純にとても興味が集中してしまう。次回作もダイナミックにする可能性が。。。(@ ̄ρ ̄@)