イヤーピースをつけて、耳にねじ込む部分。
私は「カナル部」と勝手に呼んでいる。
イヤホンを作り出して、カナル部の処理の仕方で音がものすごく変わることに驚いている。
そこで、市販品を改めて観察してみた。
一般的な形状のカナル。
左がintime のソラ。
右がRHAのMA750。
どちらも10ミリのダイナミックドライバ。
ここで注目して欲しいのが、カナルに開いた穴の太さ。
ソラの方はフィルターが付いているが、内径はRHAと同じ事がわかる。
このサイズの穴の太さのイヤホンがとても多い。決して悪いわけではなく、「名機」と言われるイヤホンにもこのサイズが多いので、マネしてるメーカーが多いいのだろうな。
個人的には、本当は低音過多になりがちな太さだと思う。まぁ、イヤピースで使う場合は、密閉するのが難しいので、ちょうどいいのかも知れないが。。d( ̄  ̄)
つづいて、シェアーのカナル。
標準的なものに比べて、かなり細い。
メチャクチャ低音が強調される太さだが、低音が不足しがちなBAドライバには、相性がいいと思う。BA多ドラのカスタムイヤホンでもこの太さは多用される。
この太さのメリットは、低音を強調するだけではない。シェアーのイヤホンは、遮音性が良いと言われるが、理由はこの太さのせいだと思う。
細いから、コンプライなどを着けても、ぎゅーっと細く圧縮できて、結果、耳の奥まで挿入できる。
カスタムイヤホンのカナルは、イヤーピースを付けたイヤホンに比べると以外に細い。つまり、人間の耳はイヤピースを付けるなら、これくらい細くないとちゃんと入らないのかも知れない。(当然、個人差はものすごいが。)
同様に細いカナルとして、BA4発のアルティメイトイヤーズのUE900のカナル。
シェアーと同等の太さに、もう一つ、極細の穴が空いている。
太い方が中域〜高域用。当然細い方が低域用。
ドライバを複数機使用して組むならとても示唆に富む作りだと思う。
私も多ドラにするときは、低音用のドライバには細い管をつかう。
ダイナミックドライバ機で、細いもの。
ソノコアのダイナミック2発機。COA-1004。
低音がモリモリと有名だった。
低音を強調するため、カナルの穴はかなーり細め。横のシェアー535と比べると同じくらいの太さである事に驚く。
つまり、ダイナミック機でも使えない太さではない。低音が不足しがちだが、使いたいドライバがあるときなどは、検討しても良い太さだと思う。
その2へ、つづきます。