これまで、多ドラ機はそれなりに作ってきた。
写真は10発機と、4発。
結局ほとんど聴いていない。ダイナミック機の方が魅力が多いと感じてしまう。
理由は、音の不自然さ。取立てて悪いというわけでは無いのだが、ダイナミック機と比べるとイマイチ繋がりが悪いというか、不自然さを感じてしまう。
色々な帯域のドライバを組み合わせているせいだと思うが、そもそも、そんなに色んな種類を組み合わせなくとも、フルレンジだけで低音も高音もチューニング次第でいくらでも出せると思う。
knowlesのrab32257と、
JH audioアンジーから外したドライバ。
共にフルレンジだと思う。
32257は、2台をくっつけて使いやすくしている。
32257は、良い音と評判が高く、単体で聞いてもなかなか良い。ただし、BAドライバ特有のクセはやはりあると思う。
そこで、フルレンジのみのBAで複数を投入することで音質がどう変わるかを考えたい。
使った材料。
32257をダブルで使う。
JHのドライバも使用して4発にしたかったが、カナルの太さの関係で2発しか入らなかった。
カナル先端部から距離を空けると4発も入るのだが、ドライバの数より、挿入深さの方が重要だと思う。
丸い金属部品を使ったため、まるでハイブリッド機のように見えるが、単純にBA2発。
丸い金属部品は、分解や調整の利便性のためにつけた(つまり、分解前提)。
組み込みの留意点は、
ドライバの挿入深さを限界まで深くすること。
シェルは適度に重くして制振を効かせること。
音導管も限界まで太く。
さて、出音である。
BA2発は、明らかに音のエッジが鋭くなり、細かな音も少し聴こえるようになる。但し、まだそんなにたくさん聴こえるわけでは無い。
高音量も低音量も単発に比べて多くなっている。
特に低音はBA機を感じさせないくらい豊かに出る。但し、ダイナミックドライバで言うと5ミリクラスかな。10ミリオーバーのダイナミックドライバのように、低いところまでドスンと出るわけではない。
また、音のつながりが大変スムーズ。色んな種類のBAを使った時の違和感は全くなく、ただスムーズに音が出る。これは音楽を聴くのに大変適しているともう。
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フルレンジ2発機は、かなり良い音だと断言できるが、かと言って、ダイナミックドライバの名器を超える音が出ているかというと、物足りない。
まだ、足りない情報がありそうで、良い音なのだが刺激がまだ足りない。
対してcometを聴く。
鮮明な音だったり、全てが聞こえる音だったりという次元ではない所で、大変気持ち良い空間を描いてくれている。
これはこれで、大変アリ。こういう世界も素晴らしいと思う。
しかし、フルレンジばかりのBAドライバをもっと増やせばどんな音になるのか。もう少し試してみようと思う。
〜つづく〜
追伸。
カスタムシェルに、0.3ミリ程度の音抜き穴を開けると、空間の伸びがかなり改善された。ダイナミックドライバと同じだな。
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